スマホでe-Tax確定申告する手順|副業分の入力を9ステップで解説
「副業分の確定申告を、スマホだけで済ませられないか」と考えている方に、先に結論をお伝えします。マイナンバーカードと読み取りに対応したスマホがあれば、作成から送信までスマホで進められます。つまずきやすいのは入力そのものより、事前準備と2種類のパスワードです。
この記事は、2026年9月時点で確認できる国税庁の「令和7年分 確定申告特集」(2026年2〜3月に申告した分)の案内にもとづいています。確定申告書等作成コーナーの画面は毎年見直されるため、実際に申告する年の案内もあわせて確認してください。本文中の画面の名称は、年によって変わることがある前提で読んでください。

スマホでe-Tax確定申告する前に準備するもの
国税庁の案内では、スマホでe-Tax送信するために次のものが必要とされています。
- マイナンバーカード読み取り対応のスマホ|対応機種はマイナポータルの「よくあるご質問」で確認できる
- デジタル庁のアプリ|令和7年分の案内では「マイナアプリ」と表記されている(以前の名称はマイナポータルアプリ)
- マイナンバーカード
- カード発行時に自分で設定した2種類のパスワード|利用者証明用(数字4桁)と署名用(英数字6〜16文字)
あわせて、申告の中身にあたる書類も手元にそろえます。
- 勤務先から受け取った源泉徴収票
- 副業の報酬の入金記録や、取引先から受け取った支払調書など
- 副業の経費を集計したメモや領収書
- 生命保険料・ふるさと納税など、控除を受けたいものの証明書類
- 還付を受ける場合の本人名義の口座
マイナンバーカードと電子証明書には有効期限があります。期限を過ぎているとe-Taxで送信できないため、申告の時期が近づいたら先に確かめておきます。
副業分は申告が必要か|入力前に確認したいこと
会社員の場合、国税庁の案内では、給与を1か所から受けていて年末調整を受けている方は、給与以外の所得の合計が20万円を超えると所得税の確定申告が必要とされています。ここでいう「所得」は、収入から経費を差し引いた金額です。
注意したいのは次の2点です。
- 所得税の申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になる場合があります
- 医療費控除やふるさと納税などで確定申告をするなら、20万円以下の副業分も含めて申告します
住民税の扱いは副業所得20万円以下でも住民税の申告は必要で詳しく整理しています。
もう1つ、入力前に決めておきたいのが副業の所得区分です。会社員の副業は「雑所得」として入力することが多い一方、開業届を出して事業として続けている場合は「事業所得」になることもあります。事業所得で青色申告をしている場合は、決算書の作成も必要です。区分の考え方は青色申告と白色申告の違いも参考になります。
スマホでe-Tax確定申告する9ステップ
ここでは、年末調整済みの給与があり、副業分を雑所得として申告する場合の大まかな流れを紹介します。ボタンや項目の名称は年によって変わるため、画面の案内を優先してください。
準備の3ステップ
- 必要なものをそろえる|マイナンバーカード、2種類のパスワード、源泉徴収票、副業の収入と経費の集計を手元に置く
- アプリを入れる|スマホにデジタル庁のアプリをインストールし、カードが読み取れるかを確かめる
- 作成コーナーを開く|国税庁の「確定申告書等作成コーナー」をスマホのブラウザで開き、作成を始める。提出方法はマイナンバーカードを使うe-Taxを選ぶ
作成コーナーでは、マイナポータル連携を使って、対応している控除証明書などのデータを自動で取り込むこともできます。使うかどうかは任意です。
入力の3ステップ
- 給与の内容を入力する|源泉徴収票を見ながら、支払金額や源泉徴収税額などを入力する
- 副業分を入力する|給与以外の収入を選び、副業の収入金額と必要経費を入力する。報酬から源泉徴収されている場合は、その税額も入力する
- 控除と住民税の項目を選ぶ|生命保険料やふるさと納税などの控除を入力し、住民税に関する項目で徴収方法を選ぶ
送信の3ステップ
- 計算結果を確認する|納める税額または還付される税額を確認し、納付方法や還付先の口座を入力する
- マイナンバーカードで送信する|署名用のパスワードを入力し、カードを読み取って送信する
- 控えを保存する|送信後に表示される申告書の控えをPDFで保存し、受付結果もあわせて確認しておく
経費に含められるかの判断は、副業の経費はどこまで?で具体例とあわせて整理しています。経費は入力の段階で考え始めるのではなく、集計を終えてから作成コーナーを開くと手が止まりにくくなります。

スマホ申告でつまずきやすい3つのポイント
2種類のパスワードの取り違え
作成コーナーへのログインには利用者証明用(数字4桁)、送信の電子署名には署名用(英数字6〜16文字)のパスワードを使います。国税庁の案内では、利用者証明用は3回、署名用は5回続けて間違えるとロックがかかるとされています。
うろ覚えのまま何度も試すより、先に公式の方法でパスワードが有効かを確かめるほうが安全です。忘れた・ロックされた場合は、コンビニ等の端末や市区町村の窓口で初期化・再設定できると案内されています。
住民税の徴収方法の選び方
入力の後半に、給与以外の所得にかかる住民税をどう納めるかを選ぶ項目があります。給与から差し引く方法と、自分で納める方法から選ぶ形です。どちらを選ぶかで、副業分の住民税の納め方が変わります。実際の取り扱いは自治体によって異なる場合があるため、気になる方はお住まいの市区町村に確認してください。
スマホの画面では入力しにくい項目
入力する項目によっては、パソコン向けの画面で作るよう案内されることがあります。その場合は、途中の内容を保存してからパソコンで続きを進める方法もあります。スマホで完結させることにこだわりすぎず、入力しやすい端末を選ぶほうが結果として早く終わります。

スクール運営の視点|申告は「1年分の記録の答え合わせ」
副業を学ぶ受講生を見ていると、確定申告で時間がかかる原因は、作成コーナーの操作よりも「1年分の報酬と経費を年明けに思い出す作業」にあることが多いと感じます。入金がどの取引先からだったか、どの支出が副業のためだったかを後から探すのは、想像以上に手間がかかります。
スマホ申告は、手元の数字がそろっていれば短い時間で進められる仕組みです。だからこそ、申告の時期より前の過ごし方で差が出ます。
- 報酬が入金されたら、その月のうちに取引先と金額を記録しておく
- 経費の領収書は、スマホで撮影して月ごとのフォルダにまとめる
- 秋ごろに一度、マイナンバーカードの有効期限とパスワードを確かめておく
申告を「年に一度の大仕事」ではなく「1年分の記録の答え合わせ」と考えると、準備の順番が見えやすくなります。全体の流れや必要書類は、会社員の副業確定申告のやり方でもまとめています。
CLOUD運営
運営からひとこと
大切なのは、申告時期になってから慌てないことです。最初は面倒に感じることもあると思いますが、普段から収入や経費を整理しておくと申告時の負担は大きく減らせます。確定申告は「一気にやる作業」ではなく、毎月少しずつ整理する習慣を身につけておきましょう。
よくある質問
Q. マイナンバーカードがなくても、スマホでe-Tax申告できますか?
国税庁の案内では、マイナンバーカードを使う方式のほかに、税務署で本人確認を受けて発行されるIDとパスワードを使う方式も紹介されています。どちらが使えるか、手続きの方法は国税庁の最新の案内で確認してください。
Q. 副業分が20万円以下なら、何もしなくてよいですか?
所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になる場合があります。また、医療費控除などで確定申告をするときは、副業分も含めて申告します。お住まいの市区町村の案内もあわせて確認してください。
Q. 送信したあとに間違いに気づいたら、どうすればよいですか?
申告期限内であれば、作成し直して送信する方法があります。期限後に気づいた場合は、税額が増えるか減るかで手続きが変わります。いずれの場合も、国税庁の案内や税務署で確認してから進めてください。
まとめ
この記事のまとめ
- スマホでe-Tax申告するには、読み取り対応のスマホ、デジタル庁のアプリ、マイナンバーカード、2種類のパスワードが必要
- 入力前に「申告が必要か」と「副業分をどの所得区分で入力するか」を決めておく
- 手順は「準備3つ・入力3つ・送信3つ」の9ステップで考えると整理しやすい
- パスワードの取り違えと住民税の徴収方法の選択は、つまずきやすいポイント
- 申告を楽にする近道は、普段から報酬と経費を月ごとに記録しておくこと
この記事の内容は、令和7年分(2026年2〜3月申告)の国税庁の案内をもとにしています。作成コーナーの画面や手続きは毎年見直されるため、申告の前に国税庁の確定申告特集で最新の内容を確認し、税額の判断に迷う場合は税務署や税理士にご相談ください。